チーム向けに公開

NotionマーケティングチームでのNotion活用法

作成者: Drew Evans

マーケティング

約 10分で読めます

Notionのマーケティングチームは、社内のあらゆるチームと連携しています。プロダクトマーケティングチームは、機能のローンチに向けてエンジニアリングチームと協力しています。コミュニケーションチームは、人事チームと一緒に社内告知を作成します。グロースチームは、データサイエンスチームと協力して実験的な取り組みを行います。

私たちのプロジェクトは多岐にわたり、かつ高速で進行するため、部門を超えたパートナーとともに作業を整理、可視化して、効果的に協力できるようなシステムが必要です。

Notionの社内ワークスペースは、まさにそれを実現することを目的として構築されました。サブチームのWikiには、プロジェクト情報から正規のドキュメントまで、あらゆるものが保存されており、そのすべてが共有のマーケティングWikiに集約されるため、誰もが必要な情報や人を簡単に見つけることができます。

これが、私たちのマーケティングチームによるNotionの活用方法です。そこでは、あなたのマーケティングチームにも適用できるテンプレートも用いられています。

部門の業務と会社の取り組みを繋ぐ共有OS

Notionでは、全社員が会社のOS(運用システム)にアクセスできます。これは、プロジェクトやタスク、ミーティング、ドキュメントを管理するデータベースを含むチームスペースとして構成されています。これらのデータベースは、部門横断的な作業のすべてが行われる場所であるため、会社レベルで共有することで、ナレッジの共有と透明性の文化が育まれるのです。

チーム固有の作業はすべて、リレーションを使って全社的に共有されたデータベースに取り込まれます。これにより、日々の取り組みをより大きな目標につなげること、すべてのことが全社的にどのように進んでいるかを追跡することが容易になります。また、プロジェクトに文脈を持たせることもできます。組織の各チームが全社目標にどのように貢献しているか、正確に把握することができます。

マーケティング部門各チームの作業スペースを作成

全社共通のチームスペースとは別に、各部門にも独自のチームスペースがあります。マーケティングチームスペースのトグルを開くと、部門を構成するすべてのサブチームを見つけることができます。プロダクトマーケティングからソーシャルメディアまで、すべてのチームが専用のWikiを持ち、作業の整理とコラボレーションを容易にしています。各チームスペースは各チームのワークフローに合わせてカスタマイズされるため、同じスペースは二つとありません。

これらのWikiには、たとえばそのチームの役割や取り組み、その成果や手法といった、チームに関する重要な情報が掲載されています。また、新入社員がすばやくチームに順応し、周囲で進行している作業の状況理解に役立つ主要なリソースやドキュメントが含まれています。

それぞれのチームには、独自のワークフローとユースケースがあるので、それらがNotionでどのように機能するか詳しく見ていきましょう。

プロダクトマーケティング

Notionのプロダクトマーケティングチームは、すべてのポジショニング、マーケットセグメンテーション、およびプロダクトローンチのハブとして機能します。そして、そのすべての作業のハブが、プロダクトローンチのロードマップです。エンジニアリング、プロダクト、デザインの各チームと密に連携し、いつ、どのような新しいプロダクトや機能を発表するのか、なぜそれが重要なのかを見極めます。

それぞれのローンチはロードマップデータベースに追加され、テンプレートから作業を開始します。まったく同じローンチは存在しませんが、テンプレートを使用することで、一貫したGTM戦略に則った運用を実現することができます。また、AI自動入力で内容の更新をデータベースに随時反映して最新の状態に保つことで、誰もが特定のローンチ戦略や目標を一目で把握することができる状態にしてます。

「このテンプレートを使うと、ローンチに重要な要素を網羅的に検討し、関係各部門の担当者が一貫した構造の中で作業できるようになります。それだけでなく、各PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)がローンチのニーズに応じて規模を拡大・縮小できる柔軟性もあります」と、プロダクトマーケティング責任者のJohn Hurleyは述べています。

このテンプレートは、最も重要なローンチの詳細を一元化することに役立っています。主要なマイルストーンには印が付けられ、部門横断的なパートナーがタグ付けされ、ローンチ当日の成果物がトラッキングされています。これにより、全チームの作業を一か所に集め、全員の関与を保ち、社内に分散しがちな作業を集約することが可能になっています。

プロダクトマーケティングチームでは、ローンチに関するメッセージングやセールスイネーブルメントアセットの作業、社内メッセージングガイドの作成などに、Notion AIを大いに活用しています。AIがNotionの基本を理解する際に役立つプロンプトを保存し、チームはそれを使用して新しいメッセージングのアイデアを生み出します。

すべてのローンチにおいて中心的なワークストリームのひとつが、教育コンテンツです。ユーザー教育チームは、ユーザーがNotionの使い方をよりよく理解できるよう、ガイドや記事、動画などを作成しています。

多くの教育コンテンツがあり、プロダクトが変わるたびに更新していく必要があります。すべてのコンテンツがプロダクトの現状を反映していることを確実にするため、各コンテンツには、コンテンツで扱われているプロダクト機能を示す「機能タグ」が割り当てられています。これにより、古い機能が表示されている箇所をすばやく特定し、必要に応じて変更することが容易になります。

テンプレートを使うことにより、ローンチに重要な要素を漏れなく検討し、関係各部門の担当者が一貫した情報を元に作業できるようになります。

John Hurley

Notion Template creator

ソーシャルメディア

Notionでは、ほぼすべての従業員とチームがSNSと連携しているため、Wikiにはそのコラボレーションのプロセス、各チャネルの背後にある目的、オンラインでの投稿方法を明確に示すことが重要です。

ソーシャルメディアの課題のひとつは、すべてのチャネルで一貫したブランドアイデンティティを維持することです。そのためWikiには、従業員向けのガイドラインや共有のコツだけでなく、各自がSNSに投稿する際に使用できるクリエイティブアセット(プロダクトに関するビジュアルコンテンツ、カラースキーム、ロゴなど)も掲載されています。

しかし、仕事の中心となるのはSNS投稿カレンダーです。この単一のデータベースで、どのチャネルで、何が、いつ投稿されるかを、マーケティングチーム全体で可視化しています。このデータベースには、今後の投稿を計画するためのカレンダーや、各チャネルでの投稿配信を確認するためのボードなど、複数のビューがあります。

NotionのソーシャルメディアリードであるAlex Haoは、次のように述べています。「他のチームから、NotionのSNSアカウントに投稿してほしいという依頼がたくさん寄せられます。Slackやメール、直接の依頼に基づいて投稿予定を調整する代わりに、誰もがこのデータベースでリクエストを提出できるようになっています。これによって、SNS投稿の管理と計画がとても簡単になりました」

また、このデータベースにリクエストシステムを構築し、社内の他のチームが案件に対するSNSサポートを簡単に申請できるようにしました。

新規のリクエストは、Notionのテンプレートを使って行われます。これは投稿を公開する日時、ローンチ内容の簡単な説明、そしてそれが重要である理由といった主要な情報の提出を求めるものです。キャンペーン、エディトリアル、プロダクトローンチの各カレンダーはすべてリレーションで接続しているため、社内作業と社外への配信に一貫性を持たせることができます。

これにより、アイデアから投稿まで、SNSの運用ワークフローがより円滑になります。このプロセスで必要な情報はすべて収集されるので、チャネル管理のクリエイティブな側面に集中することができます。

Slackやメール、直接の依頼に基づいて投稿予定を調整する代わりに、誰もがこのデータベースでリクエストを提出できるようになっています。

Alex Hao

Notion Social Media Lead

コミュニケーション / コンテンツ

コミュニケーションチームとコンテンツチームは、Notionの声を代表して、私たちのストーリーを世界に伝える役割を担っています。そのためには、どのような媒体であろうと、チームが一貫したストーリーを伝える必要があります。

コミュニケーションの方法はプレス記事だけではありません。両チームはポッドキャストや講演依頼、人気ランキングなどの掲載機会も管理します。また、さまざまなエンゲージメントを簡単に追跡できるデータベースを作成し、それらを適切な社内パートナーに割り当てています。それぞれのページには、トピックやメッセージングも掲載されており、誰もが最新情報を入手し、足並みを揃えることができます。

Notionのコミュニケーション部門のグローバル責任者であるBecky Sosnovは次のように述べています。「コミュニケーションは曲芸です。社外では共に作業をする相手について知る必要がありますが、社内のチームはさらによく知っている必要があります。すべてが一か所にまとまっていれば、数ある機会のそれぞれについて具体的な情報を管理することが、はるかに簡単になります。詳細が一目でわかるので、チームにとって適切な機会をもたらすことに役立っています」

コンテンツチームは、エディトリアルカレンダーで多くの作業をしています。このデータベースは、チームが作業をするためのホームとなる場所であり、関係各部門の担当者が必要な情報を見つけるための場所にもなっています。

作業が進行中のすべてのコンテンツを表示するボードビューでは、作成者、公開日、チャネルのプロパティが表示されています。公開スケジュールを視覚化するカレンダービューのほか、公開済みコンテンツの種類やユースケース、オーディエンスで絞り込んで表示するビューもあり、他のチームが必要な情報を見つけるのに役立っています。

情報を一か所で整理しておくため、インタビューやメモ、下書きなどの作業内容は、すべてエディトリアルカレンダーの中に掲載されています。エディトリアルカレンダーは、Googleドキュメントなど別の場所にある作業へのリンクを配置するに止まるものではありません。

詳細が一目でわかるので、チームにとって適切な機会をもたらすことに役立っています。

Becky Sosnov

Notion Global Head of Communications

デマンドジェネレーション / グロース

デマンドジェネレーションの役割は、認知度を高め、大規模なコンバージョンを促進することであり、チームは多くの外部マーケティングキャンペーンを支えています。作業は非常に部門横断的で、一度に3~4チームと作業をすることも多いため、作業をシステマティックに管理する必要があります。

イベントやウェビナー、メールの配信など、すべてのキャンペーンがNotionで管理されています。チームのカレンダーには、当月に実施するキャンペーンや対象地域、関係者がプロットされており、また、単に日付を管理するだけではなく、実際の作業を行う場所としても機能しています。

各キャンペーンは独自のページとして存在し、戦略や目標、測定基準、関連するすべてのタスクを含む詳細がその中に整理されます。また、各種キャンペーン用のテンプレートを作成し、すべての取り組みにわたり一貫性のある作業を維持しています。たとえば、新しいメールタスクにはテーブルがあらかじめ設定されていて、メールの件名、ヘッダー、送信元メールアドレス、コピーなどを簡単に入力できるようになっています。

作業が完了し、キャンペーンが始動すると、チームはMixpanelのようなツールからのリンクや埋め込みを含むカスタムダッシュボードで、メトリクスやパイプライン数のリアルタイムのライブレポートを参照します。

一方、グロースチームは、認知度やアクティベーションなど、同様の数値の追跡の報告にNotionを使用しています。

これらの指標はマーケティング業務全体にとって不可欠であるため、グロースチームは自動化されたテンプレートを使用して週次と月次の社内近況報告を送信しています。これには、現在のプロジェクトやメトリクス、さまざまなデータツールからのカスタムダッシュボードの埋め込みが取り込まれています。このような近況報告を配信することで、、管理者層から関係各部門の担当者まで、全員が適切な粒度の情報を得ることができます。

コミュニティ

Notionにこのような情熱的なグローバルコミュニティがあるのは幸運なことです。コミュニティメンバーが関与する方法はこれまでも多数ありましたが、それらのリソースはインターネット上に広く分散していました。

そこでコミュニティチームは、外部向けのNotionコミュニティページを構築しました。このページでは、コミュニティに関連するあらゆるリソースやイベント、最新情報が共有されています。また、Lumaの埋め込みで今後のコミュニティイベントカレンダーを取り込み、さまざまなオンラインコミュニティへのリンクを整理しています。

NotionグローバルコミュニティリードのFrancisco Mendozaは次のように述べています。「コミュニティはNotionの最も価値ある主軸のひとつであり、グループに必要なものをすべて提供することをとても重要視しています。コミュニティの発展が、私たちの成長を意味するからです」

より多くのメンバーが関与するようになると、コミュニティチームはアンケートを実施し、何がうまくいっているのか、何を改善すべきなのか、メンバーは次に何を望んでいるのかを確認します。その結果をNotionに取り込んだら、チームはNotion AIを使用して、それらの回答から主要な学びを抽出します。Notion AIは、すべての回答から共通するテーマをすばやく特定できるため、チームが次に注力すべきことの計画や優先順位付けに役立てられています。

クリエイティブスタジオ

クリエイティブスタジオチームは、Notionのビジュアルコンテンツ全般を支えています。デザイン、ブランド、およびWebエンジニアリングチームは、動画やケーススタディからサイト全体で使われるオリジナルイラストまで、すべてを取りまとめています。これらの作業は複数の専用ツールで行われることが多いため、他のステークホルダーとの情報共有が特に煩雑になりがちです。

部門横断的にいくつものプロジェクトに取り組んでいても、それぞれのプロジェクトには必ずホームとなる場所が設けられます。クリエイティブスタジオチームでは、FigmaのファイルやMiroのボードをプロジェクトページに直接埋め込むことで、関係各部門の担当者が多数のツールにアクセスしなくても、進捗状況やデザインの更新をそのページだけで確認できるようにしています。

こうして作業を一元管理することで、プロジェクトをスムーズに進めることができます。近況報告が行われ、デザインが決定されると、そのすべてがNotionに落とし込まれます。

全社で情報をつなぐシステム

ドキュメント、データベース、議事録の背後で、私たちのマーケティングチームスペースは、人々と情報を結びつけるために構築されました。これらのアプローチは双方向で行われます。各チームが社内の他チームにナレッジを提供する一方で、チームスペースは他のチームが必要な情報を簡単に自分たちで確認できるよう、アクセスしやすい設計になっています。

私たちは、自分たちのニーズに合わせてワークスペースをカスタマイズしてきました。この記事が、みなさまのワークスペースを整えるための一助になれば幸いです。

この投稿を共有する


今すぐ試す

Web版またはデスクトップ版で始める

Mac版とWindows版のアプリもあります。

iOS版とAndroid版もご用意しています。

Webアプリ

デスクトップアプリ